第9回:中国の求人に応募する(3)-履歴書の準備-

今回は履歴書の学歴・職歴欄の説明です。

まずは学歴から。
一番上の行の真ん中あたりに <学歴> と記載し、
その下の行に学歴を古い順に時系列で書いていきます。

はて、入学や卒業の年度が分からない。。という場合は
卒業年度早見表でチェックしてください。

学歴欄のポイントを説明します。

  • 小学校と中学校は卒業のみで構いません(小学校卒業は記載せず、中学校卒業から始めてもいいです)
  • 学校名は正式名称で記載します(「高校」ではなく「高等学校」、など)
  • 学校名の後、空白を一文字分取り、「卒業」「入学」と書きます
  • 高校、大学は専攻科目も明記
  • 留学した場合は、国名、学校名を書き、「入学」「編入」「受講開始」「〜に留学」など留学形態に合った語彙を使用

学歴を書き終えたら、次は職歴です。

時折、履歴書の職歴欄に「別紙職務経歴書をご参照ください」と書かれているのを
見ることがありますが、履歴書と職務経歴書は、個別の資料になり、目的が異なります。
履歴書は自分という人間を紹介するもので、これまでの歩みを記載します。(自分という人間の概略を伝える)
そして、職務経歴書は経験した業務、培ったことを説明していくものと捉えてください。(詳細なスキルを伝える)
職歴の記載がない履歴書は、完成した履歴書とは言えません。
また、どういった人物なのかまず概要を知りたい採用担当者にとって、
1枚で情報が伝わらないのは歯がゆいはずですし、応募者多数の求人の場合は、
履歴書のみで書類選考結果を決める場合もあります。
履歴書には職歴を記載するようにしましょう。
(中国や欧米では、履歴書と職務経歴書というように2種類に分かれておらず、
1枚の履歴書に全て情報が盛り込まれています。
個人的にはこの方が作成する側、審査する側双方にとって合理的だと思うのですが
日本では、履歴書と職務経歴書の2種類の提出が常識です。
これは日本には履歴書という定型フォームがあることに起因しているようなので、
今後も2種類の資料を作成していくことになるものと思われます。
外資系企業に提出する際は、詳細な職歴を記載した履歴書のみ作成しましょう)

職歴欄の記入方法です。
学歴の最後の行から一行空けて、学歴欄と同様、行の真ん中あたりに <職歴> と記載し、
時系列で第一社目の会社から書いていきます。

ここも学歴欄と同様、社名は正式名称で。
社名を書いたら1文字分スペースをとり、「入社」と記載。
その下の行に退職の年度を記入し、会社都合であれば「会社都合により退職」、
自己都合の退職であれば「一身上の都合により退職」と社名の後に記載します。

周知のことですが、職歴の多い履歴書は歓迎されません。
入社しても定着しないのではないか、と採用担当者の不安を誘うからです。
通常、職務経歴書に退職理由を記入するのですが、
書類選考の際、採用担当者はまずは履歴書から目を通します。
履歴書を見た時点でのイメージダウンを避ける為にも
(一度印象を落とすと、次に入ってくる情報も色褪せてしまいます)
やむを得ない事情であればその理由を履歴書に一言記載しておくのも手です。
詳しく書くと言い訳がましい印象を与えるので、簡潔にまとめます。

(一例)
○○株式会社 一身上の都合により退職(家族の看病の為)
○○株式会社 会社倒産のため退職

「やむなし」と判断されないような退職理由であれば敢えて触れず、
履歴書では「一身上の都合により退職」とだけ書いておき、
職務経歴書上で説明をしましょう。

契約社員の場合は、基本的には「期間満了につき退職」と書きます。
契約期間中に事情があって退職に至った場合は、「一身上の都合」など状況に即して書きます。


転籍や出向があった場合も、記載をします。
出向先が海外の場合は、国名も入れておきましょう。
(一例)
○年○月  中国○○有限公司に出向
○年○月  株式会社○○に帰任

職歴を全て書き終わったら、その下の行の右端に「以上」と記載します。

現在在職中で、退職時期が決まっている場合は、
一番最後の入社の行の下に「○年○月同社退職予定」と記載します。(年月欄は空欄)
退職時期が未定の場合は、年月欄に現在の年月を記入し、
「現在に至る」と書いておきましょう。
(その下に「以上」もお忘れなく)


それから、履歴書の職歴欄に会社の規模、事業内容、担当業務を書いても構わないのですが、
職歴のすっきり感を目立たせる為にも、敢えて入社、退社、転籍、出向ぐらいの記載に留めておくのもお勧めです。
例えば今迄転職経験のない方の場合は、職歴欄がたった2行で終わるのです。
その職歴スペースの小ささが、定着性の高さを印象付けます。
まあこれは好き好きですので、アピールになる内容でしたら詳細を書くのも悪くはないと思います。


以上、履歴書の学歴欄、職歴欄の説明でした。
次回は履歴書の右側のページ、自己紹介欄の解説です。

それではまた来週!


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中国での生活日記も参考になります(多分・・・)