第13回:中国の求人に応募する(7)-履歴書の準備-

6回に渡る応募書類の書き方に関する解説もそろそろ終了です。
最後に職務経歴書の退職理由の記載について説明をしておきます。

採用企業側としては、応募者が定着性の高い人物かどうかを
勤務した会社の数と退職理由で判断します。
転職率が高いと敬遠される傾向ですが、
退職理由が妥当なものであれば今後に可能性を感じてくれる場合もあります。
出来る限り、第三者が見ても納得が出来る退職理由を書きましょう。

退職理由記述の際に気をつけるポイントは、前職の批判をしないことです。
「残業が多かった」「適切な評価をしてくれなかった」「派閥があった」など
前職の体制、待遇、人間関係など全てにおいてマイナスの主張をしないことです。
不満を持つのは仕方がありませんが、それは飽くまで主観的な意見で、
第三者は同調は出来ませんし、逆に「評価が低いのはその程度の仕事しかしていないのでは」、
「人間関係の軋轢に弱そう」などと評価を下げることになります。
また、「うちでも同じような考えですぐ辞めてしまうかもしれない」と
書類選考だけで終わってしまう可能性もあります。

基本的には、本来の退職理由を記載しますが、
つい不満が出てしまう場合は、今後に希望を見出している前向きな退職理由にまとめましょう。
「○○の分野でスキルを磨きたい為」「長年海外勤務を目標にしてきており、
担当プロジェクトが一段落する今がよい機会と判断し転職を決意しました」
など、展望や目標を主軸にするのもいいでしょう。

事業閉鎖など会社側の事情で退職に至った場合は、
そのまま記載しましょう。(自身は勤務を継続したかったわけですから、
定着性が低いという判断にはなりません)


さて、これで職務経歴書の作成ポイントの説明は終了です。
出来栄えに不安な方は転職エージェントや友人、知人の方に
見てもらうといいですよ。自分では気が付つかなかった指摘をしてもらえる場合があります。

作成した履歴書、職務経歴書は提出前に必ず見直し作業を入れましょう。
なぜか作成直後は、誤字脱字、文法ミスなどが目に入りにくいものです。
また文章の言い回しがおかしかったなど、後で気が付くこともあります。
翌日に確認するのがベストですが、就職戦線はスピード勝負だったりもしますし、
あまり時間がない場合3時間ぐらい置いてから、見直しをしましょう。
多少の誤字脱字ぐらい大目に見てもらえるのでは、、という考えは捨ててください。
履歴書もビジネス文書です。その資料作成においてミスがあれば
入社後に作成する資料でも同様であろう、という判断になります。
きちんと見直し作業をしておきましょう。


見直しが終わったら、いよいよ履歴書の提出です。

メールに添付して送付の場合、
メール本文には、応募する求人名と
履歴書、職務経歴書添付の旨を明記します。

個人情報満載の履歴書。
直接企業にではなく転職エージェントなど第三者機関に提出する場合、
勝手にどこかに開示されないのか、と心配になる方もいると思います。
一般的には、まず間違いなく個人情報は保護されていますが、
不安な場合は提出前に個人情報保護方針の確認をするか、
履歴書を提出する際、慎重に扱ってほしい旨を伝えるといいでしょう。

メールを出したら、後は運を天に任せましょう。
書類選考期間は1週間から10日間ぐらいが目安ですが、
2週間以上かかるケースもあります。
それ以上待っていても時間の無駄となってしまうかもしれませんので、
先方に「履歴書を送ったが届いているか」と確認してみてもいいでしょう。
応募方法の説明で、「一次選考に合格された方には面接日を通知します」などとあれば
長らく結果連絡がないのは残念ながらご縁がなかった可能性も高いです。
面接に至らなかった場合ですが、決して自分の能力、経験が不合格だった、とは
捉えないようにしましょう。
まあ現実を受け止め今後に生かすのは大切ですが、
無用な落ち込みや自信のなさは転職活動に良い影響を与えません。
書類選考もタイミングや縁で結果が出たりします。
最終選考まで残っていたが、たまたま採用担当者と同郷の他の方が選ばれてしまった、
応募した当日に既に他の方に内定を出していた、なんてこともあり得るのです。
潔く諦め、次に進みましょう。
念の為、提出した履歴書で自身の経歴・魅力を余すところなく表現出来ていたか、
良い評価をしてもらえるであろう内容だったかの確認は今後の為にしておきましょう。


さて、次回はいよいよ就職活動のピーク、面接に進みます。


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