くじつき領収書

先日、韓国焼肉のお店に行って来ました。

お肉、ジャージャー麺、ポテトのちぢみなどを注文。
韓国料理の嬉しいところはお肉を注文すると
サラダ、キムチなどのおかずを無料で提供してもらえること。
そこもおいしいおかずがたくさん出てきました。



でも、その日、最も心に残っているのはお料理ではなく、
初めて領収書くじが当たったこと。
領収書くじ。
聞き慣れない言葉ですよね。
それは、深セン市政府が考案した
領収書に賞金くじ機能を付ける、という脱税防止システムなのです。

それまでは領収書を請求しなかったお客さんも
賞金目当てに領収書を求めるようになりました。

なぜたかだか領収書にここまで力を入れるのか。
それは中国では領収書は政府が発行したものしか
認めない、という鉄則があるから。
日本のように文房具屋で売っている領収書はNGです。
納税者(企業)は税務局で領収書台帳を購入(購入した領収書全ての番号を記録される)、
取引の際にはその領収書を切る、
毎月使用した領収書の額、番号を政府に申告、即課税、
領収書には使用期限があり、それを過ぎると回収される、
回収できない場合は罰金となる。
つまり領収書を発行したら、脱税は不可能なシステムなのです。
だから比較的小規模の業者さんは、必ずと言っていいほど
領収書を発行したがりません。
領収書を請求すると「じゃあ、何パーセント増しだ」という話になります・・・。


さて肝心の賞金くじ。


これが政府発行の領収書、中国では「発票」と呼びます。
銀のスクラッチ部分をコインで削ります。
当たりの場合は金額表示、はずれの場合は「謝謝!」という表示が。
当選額は10元、20元、50元、100元、500元、800元、3000元。
この賞金くじが出てから、私は何度となく削っていましたが
あまりに「謝謝!」しか出てこないのでイヤになり
最近は「当たりは元々存在してないんだ」と削るのをやめていました。
ところが、今回話のネタにと何気なく削ったくじに「20元当たり」の表示が!
やはり人間、欲がない方が運がまわってくるんですね。
金額は大したことはないんですが、何よりも当たりが実在しているのが
分かったことが大きな収穫です。

そしてその日からまじめにスクラッチをする私であります。(うっしっし)


※賞金の受け取りは、当たった領収書をお店の人に渡すと、
 その場で現金がもらえます。くじ部分のみ切り取った領収書も同時に返ってきます。